WORLD SPACE CREATORS AWADS 2009優秀賞受賞作品'http border'

深沢直人審査員長のショップデザインのコンペWORLD SPACE CREATORS AWADS 2009 において山道と鎌谷が共同で制作した'http border'が学生部門において優秀賞を受賞しました。

WORLD のサイト上で作品が見られます。http://wsca.world.co.jp/winner_J_2009_4.html

審査員のナカサ&パートナーズさんが僕たちの作品について書いてくれています。http://wsca.world.co.jp/judge_J_nakasa.html
http border

exterior

interior

section

networks
http border
場所性が希薄になりがちなインテリアデザインにおいて、我々はウェブ上の‘アドレス’に着目し. 次世代のディスプレイデザインとしてQRコードを用いたhttp borderを提案する。
これは単なるディスプレイデザインに留まらない、プロモーションや流通と連動させた総合的な商業空間。
まず外部に対して、QRコード状の窓を開けたファサードを作る。
これは遠景においては、携帯電話からインターネット上の店舗情報にアクセスでき、商品やイベント等の最新情報、動画、アプリケ−ションと様々に更新されながらを逐一配信する書き換え可能なヴァーチャルなキャンバスとなる。
同時に近景においては行き交う人々を店内へ招待するディスプレイとなり、見慣れた都市の風景の再構築を促す。
インテリアにおいては、窓を拡張するように、様々な高さのプレートが配される。
それは商品をいろいろな角度から見せる浮遊感のあるディスプレイになり、かつ試着するために腰掛けるイスや、レジのためのテーブルにも拡張され、店内に浮かぶ服や人の動きが街との境界に溢れかえる。

また店内の奥に配された曲面の鏡は試着を可能にするだけでなく、街並をインテリアに取り込み、またそれは店内の風景をファサードに投影する。

そしてディスプレイだけでなく、商品のパッケージや店員のユニフォームにもロゴの代わりにQRコードをデザインすることで、ファサードや他のQRコードが‘量’を持ち始め、それらがネットワークされることで、情報自体がブランドとしての価値を持ち始める相転移を引き起こすことを期待する。

またICタグ等と連動させることで流通や管理への拡張可能性も持っている。

このように様々な次元を架橋するデザインを世界中で展開することでhttp borderは国境を越えたプラットフォームとなる。

これがインテリアデザインという非場所の空間での我々の提案である。