2008年度卒業設計 「群景」

こんにちは、サカネです。
そろそろ私も卒業設計をupしようと思います。
東工大において優秀賞をいただいたものです。

ちなみに私を含め鎌谷、山道の作品は今年の東工大百年記念館で行われる展覧会にて展示される予定です。
3人とも展覧会自体の運営スタッフとして関わっており、展覧会自体がとてもアクティブなものになりそうなのでお楽しみに。


「群景」



風景について考えていました。
それから、場所のつくりかたについて考えていました。

これは、クジャク楽団という旅する楽団のために設計した6隻の船の話です。

クジャク楽団は、船で旅をしながら様々な地方の音楽を集め、作曲し、港で音楽会を開きます。

(左から)
楽器船 楽器を収集し、収納する。
公園船 温室の周りをスロープがめぐる公園で、見晴らしの良い屋上をもつ。
広場船 神殿のような太い柱に囲まれた広場。
住宅船 楽団員が暮らすデッキ付き住宅。
図書船 音楽のための書物を収納する階段状の図書館。
食卓船 皿のふちのようにぐるりとテーブルがまわる食事場所。


6隻の様々なフォーメーションの例
海の上で6隻の船は様々なフォーメーションをとりながら多様な生活を繰り広げます。
そしてこれら6隻の船は、港を訪れて互いに寄り添うことでその港を演奏会場に仕立て上げます。



砂漠で岸に長い影をもつ


海に向かって建つインド門をエントランスに見立てる





図書船と食卓船

広場船へ

広場船内部

住宅船から広場船をのぞむ

住宅船から図書船へ

図書船内部

夕焼けの中、食卓船からのぞむ群景
設計中は図面や絵を描きながら紙の上で頭の中で6隻の船を追いかけまわしていました。
船と船のこと、船と港のこと、船と人のこと、船と演奏のこと、その関係をひたすらこねる。
船が訪れることで場所ができて、その港にいるものの風景まるごと「群景」である。
しかし、私が夢みた「群景」はもっと先にあって、これからもずっと追い求めていくものになりました。