東京モザイク

24日、ソニーのファシリティマネジメントの豊島さんに取材。そのついでにソニーの新社屋を見学させてもらう。
100m×100mのメガスラブ、通常より1.5倍以上高い天井高、超高速エレベータ、縦動線を緩やかにつなぐエスカレータ、そのエスカレータ周辺に配されたデザイン性の高いコモンスペース、自由度、透明度の高いオフィス空間。。。どの点をとってもかなりの完成度。ただただ圧巻。その一言。
ファシリティマネジメントという仕事は実際、僕は今回の取材を通じて、初めて具体的な仕事内容を知った。しかしその仕事は、フェイズゼロからビルディングシステムの深層に経営効率の面から、そしてデザインの面から、深く関わっている。一建築家の関われる表層的な領域を遥かに凌駕し得ている。そのことを実感したとき、これは僕にとって計り知れない程の衝撃だった。
豊島さんが取材の中で、「例えばこれは都市計画のようなものです。」とおっしゃられたが、その言葉に何ら疑問は浮かばない。このオフィスはまさに「都市の縮図」だった。
社会学者のグラノベッダーはコミュニケーションの中で、強いクラスターよりもそのクラスター同士を繋ぐ弱い絆が実は強い影響力を持っていることを明らかにしたが、縦同士に隣接するプランを緩やかにつなげるコモンスペース、4種にカテゴライズされたフレキシブルに変化できるベンチスタイルのオフィス家具等々、このオフィスには家具、プラン、スタッフ、それぞれのレイヤーでのレイアウトの関係で見事その「弱い親和力」を生み出す環境が作り出されていた。それは「うごきと濃度」のデザインと言うべきか。このオフィスのシステムはオフィスにとどまらず、どんどん都市へと拡張させていくこともできるのでは無いか。
この取材のあと、僕たちは興奮が収まらず、近くの喫茶ルノアールでブレストしまくる。笑 もう3人とも息つく間も無く話しまくる。笑 その中である一つのプロジェクトが生まれた。ブレストの時間が3人にとって非常に重要であることを痛切に感じる。
若さって何てすばらしいんだ。笑 


25日、池尻にあるものづくり学校(旧池尻中学校)で、以前インタビューでお世話になった、ソウエクスペリエンス主催の「久しぶりにレゴで遊ぼう」に参加。
まじで、レゴの魅力に取り憑かれる。笑「レゴでジェスチャー大会」はまじで発狂する。笑 他の参加者の完成度の高さに惚れる。僕たちは完成度がかなり低いが意外とウケる。笑 まじでレゴを買います。ソウエクスペリエンスさんありがとうございました。
その後、連れと恵比寿で映画を観に行くが、観たい映画がやってなくて、東京都写真美術館に変更。「昭和 写真の1945〜1989」を見る。長野重一の「ドリームエイジ」という作品に久々に興奮、体中の血が滾る。全体的に想像以上にレベルが高くて満足満足。高度成長期のアツさを冷めた目で見ている鑑賞者っていう構図が意外と面白い。動物園の檻に入れられたライオンを見る子連れの大人みたいな感じ。笑 帰宅して、犬童一心監督の「死に花」を観るが、飽きて30分ぐらい観て寝る。笑


26日、横浜のBANKARTで開催されている、La Chaine展へ行く。横浜が意外と近いことに改めて実感する。僕の家からは新宿よりも時間距離は短い。よし、これからは活動範囲を横浜まで伸ばそう。La Chaine展はクリスチャン・ボルタンスキー発案だけあってかなり面白い。NYKの方の作品は特にさぶイボが立ちました。上の写真はその一つ。まじでおすすめなんですが、26日で終わっちゃいました。笑
その後、帰宅して、近くにある銭湯に行く。そこの銭湯は有名らしく、UA主演の映画「水の女」のロケ地になっていたらしい。伝統的な技が随所に見られて、非常に趣きのあるファサード。昔ながらの番頭にお金を渡すシステムで、その経験がいちいち楽しくてたまに通っている。その空間の天井高はだいたい7000ぐらいでものすごく広い。素っ裸になるので、相乗的にものすごい解放感が得られます。笑