Going concern

昨日は、株式会社アクセルマークの小林社長。
何事も自分がスタンダードだと考えては行けないという事を学ぶ。

 例えば僕らは着うたなどをダウンロードして携帯で音楽を聴くなんてことはしない。しかし、実際に着うたは今の中高生を中心に使われ、それと同じだけCOの売り上げが減っている。僕ら86世代周辺は、i Tune music store、もしくはCDで音楽を入手し、パソコンとipodなどで聞く。そういう感覚で、ビジネスとして着うたをやろうと決断するには、バイアスを切って、今の社会を観察しなければできないだろう。僕らも、自分の意見ももちろんだが、フィルターなしに社会を見て、冷静に分析することを意識したい。


 その後、鎌谷、山道と解散して、インターン先の会社に。

 社長の話で、「自分の意見に固執しない」「冷静に分析する」という上で感じた事と同じ事をおっしゃっていて、痛烈に頭に残る。また社長はビジネスプランを作った後、色々な人に批評してもらったそうだ。聞く度聞く度、そんなのは無理だと言われ続けるが、それでも、修正し、そしてまた批評をうけにいく。

 世の中には批評する人はいくらでもいるが、実行する人は少ない。それを批判するのではなく、批評をうけ続ける事で自分とプランを磨いたと言う。やはりやってみることと、やりつづけることは大切であることを今自分たちのprojectを通して実感する。


 そして今日は建築家の岸健太氏@ZAIM

 2年前期に授業でお世話になっていて、間違えなく僕らのプロジェクトのきっかけとなった方。アトリエに伺ったのは個人的に3回目だが、本当に居心地の良い場で、3時間以上の議論もあっという間であった。

 岸氏は、ワークショップなど設計以外の活動を積極的におこなっている。ワークショップは基本的にテンポラリーなものであり、何かをアウトプットする場としてとらえられている。しかし岸氏は、通常の思考や、リサーチでは得られない情報を得るインプットとしてもとらえている。

 つまり、サステイナビリティを考える事で、1つ1つが完結するのではなく、ある種のスパイラル状態となり、思考やデザインとしてのアウトプットが洗練、飛躍する可能性のある行為だと思う。

 僕ら学生はいつも本などのインプットに偏重しがちであるので、こうして実際に話を聞き、議論すると言うインプットとアウトプットを同時にすることで、本だけではわからない部分を知ったり、新しい思考にいたったりする体験をしていることは、とても貴重であり、今後活かしていくべき利点だと感じた。


 またサステイナビリティという点に関して感じた事として、「責任」というものについて。

 批判されがちな、企業の経済活動で短期的な利益を求めるのは、まさに「サステイナビリティ」のためである。企業は継続的に社会に価値を創出する「責任」がある。とても明快である。(また余談だが株価というものも、基本的に企業がgoing concern(永続する事)であることを前提として決められるものである。)その点では、建築の「責任」とは何かについて深く考えるべきであると感じた。それに対して同意しつつも、岸氏は「ビジネスとは違う建築で考えられるサステイナビリティのあり方を思考する事が必要だ。」と、建築の可能性を探っていくべきであると言うコメントをいただいた。

 岸氏は一貫して、建築家の他分野で活躍し得る可能性について肯定的で、ご自身も設計以外の活動に意欲的である。そういった人と議論できる幸せを感じながら、帰路についた。

明日はprojectはoffだが、個人的には明日は仕事orz
あと2週間の20歳だ。全力で走ろう。